色彩が占める情報の割合
そもそも、色彩心理って、なんでしょうか。
人間の五感の中でも、視覚情報は約80%と言われています。
その視覚の中でも、色彩が占める割合は80~90%。
色彩の情報はとても大きな割合を占めていますね。
私たちは色彩情報に囲まれて生活しているということになります。
色彩は感情とつながりやすい性質がある
その色彩とつながりやすい性質をもっているのが、私たちの感情です。
色彩心理は、人々が生きていく中で経験してきたことから生まれてきました。
生理的現象と結びつく色彩もあれば
ある国に特有な色の意味もあります。
そして、多くの人に共通する色彩感情もあるのです。
例えば、「暖色」と言われる色は
その色から心理的な暖かさをイメージする色。
燃える炎に触れたら熱さを感じたり
お日様に当たるとポカポカしたり、
皮膚感覚と色彩がつながっています。
これは、国や文化や時代を超えて
比較的多くの人々に共通する生理的現象からくる心理です。
時代や文化を共有する色彩の意味
時代や文化を共有する中で色と結びつく心理もあります。
キリスト教文化圏では、黄色はキリストを裏切ったユダの服の色とされ、裏切りや臆病の象徴とされることがあります。
中国では、黄色は皇帝の色とされ、高貴なイメージと結びついていたりします。
色彩心理を扱う場合、国や文化や時代性の影響も考えられます。
多くの人に共通する色彩と感情
例えば、明るい色を見たら、なんとなく明るく軽やかな気持ちになったり
暗い色に囲まれると、なんとなく暗く重たい気持ちになったり。
こんな風に、比較的多くの人に共通する色彩の心理があります。
この、比較的多く、一般に共通する色彩心理を知ることで、
色彩から受ける影響を活用したり
色彩で表現された心理を読み解いたりすることができます。
個人的な経験と結びつく色彩心理
個人的な経験と結びつく色彩の意味もあります。
一般的に、赤に情熱を感じる人が多いですよね。
でも、熱烈に応援する野球チームのチームカラーが青だったら?
青に情熱を感じる人もいるかもしれません。
東海地方には多いかも(笑)
個人的経験から生まれる色彩の意味を考慮すると、
「赤は〇〇」「青は△△」と一言で言えないのが、色彩心理です。
カウンセリングの際に重要なのは、この個人的な経験と結びついた色彩心理といえるでしょう。
色彩心理はメンタルケアに最適
いずれにしても、色彩心理は人々の経験から生まれてくるもの。
私たちが生きてきた記憶と結びついているものです。
でも、普段私たちは色彩をなんとなく使っていますよね。
なんとなく使うからこそ、
色彩を通して、その先にある深層心理にアクセスすることができます。
その時、目安となるのが一般的な「色彩心理」
一般的な色彩心理を知ることで
自分はどうなのか?を考えるきっかけとなり、メンタルケアに役立てることができるのです。